『映画プリキュアスーパースターズ!』を見てきた。
毎年春の楽しみと言えばプリキュア映画だ。
今年も無事にHUGっと!プリキュアに馴染んで、2ヶ月という良いタイミングでの映画になる。新しいプリキュアたちにとっては、新人研修ともいえる。
自分も当然のように見てきた。今回の映画は数字的には過去最高らしい。これは期待しないほうが無理というもの。
映画プリキュアスーパースターズ!:歴代最高の好スタート 初週興収2億2600万円 - MANTANWEB(まんたんウェブ)
いつもは地元の映画館だが、今回は諸事情により場所はイオンシネマ長久手。
長久手市といえば日本一若い街らしい。
「日本一若い街」 愛知県長久手市を歩く|くらし&ハウス|NIKKEI STYLE
それに加えて春休み期間なこともあって、映画館は8割以上埋まっていた。大盛況と言える。そんなたくさんの子どもたちがミラクルクローバーを振る姿はかなり壮大で、感動した。
以下にネタバレ有りで感想を書いていく。
重厚なストーリー
ここ数年のプリキュア映画は、いろいろ挑戦しているようすだった。ギャグ的な要素を前面に出してきたり、ライブをしてみたり・・・長編一本だけでなく短編を入れるのもその1つと言える。
今回は「約束」というシンプルなテーマに重厚なストーリーを描いていくという、ある意味王道のような映画だった。
いつもであれば、楽しいシーンから始まることが多いが、今回は主人公のはなが駅で待ちぼうけ、雨が降り出すシーンから始まった。この時点で普通のプリキュア映画でないことを感じた。
さらに、最初の戦闘シーンでプリキュアが活躍して、中盤以降でピンチになることが多いが、今回は最初の戦闘で変身を解除され、さあやとほまれが敵に捕まるという、絶望的な展開だった。
最後にしても、クローバーが消えて世界中に広がっていくという、問題は解決するし前向きではあるけれど、どこか切ない感じの終わりかただった。これは『プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち』のフーちゃんを思い出す。とても涙なしでは見られなかった。
月並みな言い方になってしまうが、とにかく感動する映画だったと思う。
それらをカバーするべく、頻繁にミラクルクローバーライトを振る場面があり、スマイルプリキュアの秋映画以来(多分)の大きなお友達への呼びかけ(?)や、ニコニコ動画の初期に流行ったヴェルタースオリジナルCMのパロディと思われるセリフを入れるなどしてバランスを取っていたのだろう。
あと最後の技で『プリキュアスーパースターズ!』というタイトルを回収したのも最高だった。
この展開はふたりはプリキュアSplash Starの最終回以来だろうか?
サブテキストの活用
今回の映画に限らず、プリキュアの特徴としてサブテキストを使うことがある。
サブテキストとは、キャラクターのセリフを使わずに、意図を表現すること。表情や仕草、場面などが使われる。直接言葉で言うのではなく、暗示的に内容を表すのだ。
大人向けの作品では当たり前のものだが、子ども向けの作品であまり使われることはない。
しかし、プリキュアは子ども向けだからといって、手を抜いておらずむしろサブテキストを積極的に活用している。これは自分がプリキュア映画を絶賛している理由の1つだ。
プリキュア映画は大人でも楽しめるし、子どもは映画から多くのことを学べる。
今回で言えば、魔法界でリコとみらいが視線を合わせたところと、クローバーがプリキュアを変身させるために犠牲になる場面が印象的だった。
これらのシーンでは何も言わなくても、キャラクターの意図を理解できたと思う。
プリキュア15周年
プリキュアも15周年。この前10周年だった気もするが・・・時が経つのは早いものだ。今度の秋の映画ハグプリ単独ではなく、初代も出てくるとは驚きだ。
春の映画が3世代態勢になって2年目、初代は最近ご無沙汰だったが、これは期待せざるを得ない。